音楽出版ビジネス
このビジネスをはじめるには、何もちゃんとした新聞を発行しなければならない、というわけではない。
アメリカ国内で、そして世界中で出まわっている自費出版系ファン雑誌の多様さには、
本当に驚かされる。タイプライターで打った原稿をコピーしただけのシンプルでクラシカルなものもあれば、
創造的なグラフィックや最新のデスクトップパブリッシングのソフトを使ったものだってある。
見てくれはどうであれ、ファン雑誌はアーティストのナマの声を伝え、
新しい才能にスポットを当てる新しい手段なのだ。
では、それがどう儲けと結びつくのかを説明しよう。
まず、誌上で募った定期購読者と広告掲載者から収入が得られる。
広告を売ることも雑誌を運営していくための大事な要素だ。
もし、君が発行するファン雑誌、
または新聞が特定の音楽を扱っていて読者層も限られるなら、
広告もより早く売れるだろう。
つまり、ニューエイジ層を狙った『自然に還ろう』という雑誌を出版するとしたら、
メタルブレードレコードの宣伝より、ウィンダムヒル系の会社にアプローチをすればよい、ということだ。
出版業を掘り下げていくと、ほかの製品にも手を出すことができる。
たとえば、Tシャツ、ファン雑誌提供のイベント、通信販売、年刊企業案内、住所録の貸し出し、バックナンバーの販売…、
クリェイティブ精神を発揮すれば、あらゆる分野に手を広げることができる。